どんな仕事も、「最初」があります。 クロス施工の職人の場合、はじめて壁紙を貼る場所は、「押し入れ」です。 親方によっては、リビングの中央の簡単な一枚から・・、ということも あるようですが、大抵は、押し入れから。理由はふたつ。 クレームがもっとも少ない場所で、クロス施工の基本が全部あるから。 偉そうにしている親方、先輩たちも、みんな、押し入れからスタートしています。 狭い押入れの中で、ごそごそと、悪戦苦闘してきました。 サンダーかけなどの雑仕事とよばれる作業から、ようやく、クロスを 貼らせてもらえるようなると、まずは、押し入れの中です。 クロス職人は、外から見えない所で、地味に「新人デビュー」しています。
壁紙をきれいに貼るために、パテ、とよばれる補修材で、 壁の下地を平らにします。さらに、そのパテの表面をなめらにするために、 サンドペーパーでこすります。 この作業を、サンダーかけ、といいまして、作業中は、パテの細かい粉が 全身に降ってきます。サンダーかけ は、下っ端の小僧とよばれる、 新入りの仕事で、彼らは、歩くたびに、パテの粉が舞い散り、 全身から、まるでオーラのようにパテの粉がたなびいています。 シンデレラというのは、「灰かむり」、という意味だそうですが、 クロス職人の小僧時代は、全身、パテの粉だらけの「パテかむり」。 右も左もわからないころ、パテの粉にむせながらのサンダーかけは、 クロス職人の、最初の辛い作業です。 建築現場で、薄化粧をしたような顔の職人さんをみたら、 「パテ・オーラ王子様・・・」と、温かい気持ちで応援してあげてください。 |
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